治療していて、「胸が苦しいのが取れた気がする、深呼吸しやすい」と話される患者様がいました。

治療していて肩甲骨周りや背中の緊張がとれると、胸郭や肋骨の動きも良くなるので呼吸しやすく感じます。加えて背中に鍼を優しくしながら治療すると、体の緊張がとれ副交感神経が優位になり体が自然とリラックスします。実際にこの患者様も治療していて、うつ伏せでも呼吸が深くなり深呼吸、腹式呼吸に近い形になっていくのがわかります。

寝ているときは皆さん呼吸は深いですよね？逆に体が緊張していると呼吸は浅くなります。体はリラックスし横になり睡眠中に一番回復していきます。体の緊張を解き回復しやすい状態に近づけてあげること。これが一番ですね。

痛みがあっても同じです。痛みで緊張している体を元のリズムに戻すことで痛みを緩和して回復しやすい体にしていきます。だから治療が終わった後、体がスッキリするし呼吸をしやすい様に感じるんですね。

体の緊張を解き、回復しやすい状態に導いていく治療をする事が、呼吸のしやすさやしんどさを取ります。
この患者様も定期的に治療を受けてもらう事で、現在は活動的に日々の生活をおくられています。 

患者様　３０代女性　介護職　7月末に来院

年に何回かギックリ腰の様な症状になるが、最近介助する動作が増えて、今日介助する動作をした時に腰に一瞬痛みが出て、その後は立っていても座っていても痛みが出る。

ベッドに腰掛けて腰の周りの重さがあり立ち上がりの動作で腰が伸びにくい。

施術は横向きで背骨の周りを中心に鍼と棒灸。そのまま仙腸関節を調整して、最後は座位になってもらい腰椎と臀部を刺鍼。施術後は「立ち上がり大分楽です」とのこと。

２回目の施術の時は、座っての痛み、普段の痛みは気にならなくなっていたので、介助に入るとやはり痛みが出たのでその後は入っていないとの事。

1回目の施術と同時に少しこの方は水の代謝がうまくいかない様なので、痰湿を除去する経穴をいくつか使い全身を調整しました。そしてもう一度痛みの動作を確認しながら、気をつけてもらう動作をお伝えし終了

3回目に来られた時には、介助もかなりこなせる様になって来たと言われていました。

治療は2回目と同様の治療で終了。大分痛みは改善されましたが、仕事は続いていくため間隔をあけて、定期的なケアで来たいと患者様から言って頂きました。

今回は少し痛みもきつかったので一週間の間に詰めて3回通って頂きました。一方向からの動きや、運動量が増えた時に一時的に冷えが加わったりすると、一気に腰の痛みに繋がる時があります。腰の状態だけでなく、体の体質や脚の硬さなどもみながら整えていくと治りがいい場合があります。

治療期間や、改善しているかどうかの確認など丁寧に行い、患者様にとって良い状態まで持っていける様に提案していきたいですね。

日頃から右の坐骨からふともも裏の痛みとしびれを感じる。朝一番の一歩めが一番痛く腰が伸びにくい。足が上がりにくいと感じる。大分前に坐骨神経痛と診断されたそうです。

腰椎を触らせてもらっても大分狭くなっていて、ベッドに腰掛けてもらい、右足を持ち上げる動作をしながら「これが上がりにくい」と話されていました。ベッド上での体位の変換も少し不安定で注意が必要です。

治療は腰部に鍼治療しながら棒灸で腰部を温めて治療し背骨の周り丁寧に刺鍼しました。臀部にも少し手技を加え上向きで全身を整える鍼を加えます。最後に膝の周りが少し気になったので温灸を加えました。

２回目こられた時は、ベッドに座り大分足が上げやすくなったと嬉しそうに足を上げて見せてくれました。治療中もスッと向き変えれると喜んで頂きました。

症状は改善していますが年齢的にも定期的なケアが必要ですの治療を継続中です。

この方は、自分を甘やかさない方です。痛いところがあっても、自分でせなあかんと思い生活されてます。「なかなか年で体動かんから大変や」と言われますが

家事や仕事をしていることが嬉しいと感じておられる様です。

年齢に的に体に負担が掛かる部分はあると思います。治りも遅くなりますが、こうして体を治療すると、、本人様が日常生活でしたいと思っていたり、嬉しいと思う事が継続して出来る様になる事は本当に価値のある事だと感じます。

そしていつも「出来ることは自分で、それが普通」という患者様の気の持ち様は本当に勉強になります。自分も見習います！